ヒンチンブルック島へ
2020年06月04日 公開

3ヶ月間のロックダウンが少しずつ緩和され、4日前には、州内での移動が自由になる。
まだ、アボリジニー居住へはアクセスできないが、通常の生活圏の範囲では、不自由なく移動できる。この自粛期間中の鬱憤を釣りで晴らしたい考えるのがアングラーというもの、ガイドのジョンから「ヒンチンブルックにいかないか?」と、早速、誘いを受ける。
久しぶりに、思う存分ロッドを触れるチャンスを断るはずもなく、二つ返事で同船することを伝える。
朝、4時半にジョンの自宅に到着し、そこでジョンの車に乗り換え、ボートを牽引してヒンチンブルック島へ。到着してすぐボートランプで、ボートを浮かべ、スタートフィッシング。
まだ8時前だ。時間はたっぷりある。
今日は、島の反対側、ミッショナリービーチへ船の進路を向ける。
マングローブの根が複雑に入り組む湾奥の一角からルアーをキャストし始める。始めてから数投で、ジョンが、最初のバラマンディをランディング。70センチほどのグッドサイズ。その直後、オッサン(俺のと)のロッドもしなり、60センチサイズをランディング。
その辺りから、バラマンディの「バフッ」という捕食音が、マングローブ林のあちこちで響き渡るようになる。バラマンディのバイティングタイムの始まりである。
捕食音の聞こえる方向は無視して、最初の予定通り、マングローブの生え際を、エレキで少しずつボートを進ませながら、ここぞ、と思われる場所にルアーを落としていく。バラマンディが、ルアーに興味を示し、ゆっくりとチェイスしてくる。目の前でルアーをアピールさせるために、ロッドを細かくトゥイッチして、スローアクションで誘ってみるが、フォローするばかりで、なかなかバイトまで持ち込めない。
その周りを、小型のキングサーモン(スレッドフィンサーモン)が、数匹の群れで、ゆっくりと回遊していく。
バラマンディの捕食音は聞こえるは、キングサーモンは群れで泳いでいくは、アングラーには堪らないシチュエーションのなのだが、なかなかバイトに持ち込めない。
チェイスはあるものの、なかなかバイトに持ち込めない状況が30分程続いた頃、目の前で、水面からザワザワっとジェリープローンが列をなして水面に飛び跳ねた。
なかなか、チェイスに持ち込めない理由は、これだ。
ジェリープローンは、オキアミのような小型のエビなのだが、どうやら、バラマンディは、このジェリープローンを追いかけているらしい。
そこで、ハードルアーから小型のソフトベイトに付け替えて、マングローブの枝の中へ放り込み、細かく誘いをかけてみる。
「ゴン!!」
なかなかバイトまで持ち込めなかった理由が解けた。
スタートフィッシングから2時間ほど、このポイントで粘り、ジョンと二人で8匹程のバラマンディをランディング。2時間もすると、マングローブの根も水面に露になり、バラマンディも深みに移動し、バイティングタイムが終了。

その後、ボートを、チャネルの中央部へ大きく移動させ、潮に合わせて刻々と変化していくポイントを一つ一つクリアーしながら釣って良く。
結局、この日は、バイティングタイムの後、バラマンディを2匹程追加し、その他、コッド、マングローブジャック、クロダイ、バラクーダなど、汽水域の常連を加えて納竿。
コロナウイルスの3ヵ月の自粛期間も漸く開け、その鬱憤を晴らすことができた。
Thank you, John!