「カジキのトローリングって、餌釣りですやん」 -その2-
2017年12月19日 公開
前回の続きです。
さて、今度はリギング(仕掛け作り)です。
餌とフックを使ってリギング(仕掛け作り)をするわけですが、カジキのトローリングに使う餌は、デッドベイト(死んだ魚を使うもの)とライブベイト(文字通りの”生餌”)に分けられます。
(※ハワイや日本でブルーマーリンをターゲットにする場合は、主にルアーを使います。ここでは、このルアーを使ったトローリングの話ではありません。釣り方が全く異なります。)
まず、デッドベイトの説明をしましょう。
●デッドベイトの種類とリギング(仕掛け作り)
通常、ロッドは各舷側に1本づつ、計2本のロッドをセットします。稀に、フライングデッキの中央部にアウトリガーを1本立てて、それにラインを取って、両舷にセットしたロッドの中央に流す、計3本のロッドを使用するやり方もあります。3本目のロッドは、ファイティングチェアーの脇にあるロッドホルダーにセットします。ロッドを何本使うかは、キャプテン、アングラー次第です。
全て、同じタイプの餌を使うわけではありません。カジキがどのタイプに興味を示すかは、カジキ次第です。いくつかのタイプ、サイズを使って、バリエーションを持たせます。
デッドベイトのリギングの方法は、スキッピングとスイミングの2つがあります。
・スキッピングベイト
これは、カツオ、マグロ、サワラなどの比較的サイズの大きい魚を、水面を逃げ惑う魚に似せて、水面をスキップさせながら曳きます。アウトリガーの高い位置にラインを取って、水面に浮いている餌を斜め上の方向に曳くことになります。(以下の写真参照)

・スイミングベイト
クイーンフィッシュなど、比較的扁平な魚を使います。重りを魚の喉(鰓の下部)に仕込んで、重心を低い位置に置いて、頭頂部から吊り上げるような位置にラインをセットすれば、水中で、ボディをくねらせながら泳がせることができます。(以下の写真参照)

上の2つの写真を比べれば、フックを取り付けるラインのポジションの違いがよく判ります。スキッピングは、ベイトのボディーの先端部にフックを取り付けます。スイミングは、ベイトの頭頂部にフックを仕掛けます。それぞれ別のポジションからベイトを曳くことになりますから、曳いた時の泳ぎ方に違いが出てきます。
スキッピングベイトには、”食い気”のある大型のマーリンがアタックしやすく、スイミングベイトは、”食い気”のないマーリンを誘いやすと言われますが、実際に釣りをしていても、この通説は当たっているように思います。
●ライブベイトのリギング(仕掛け作り)
ライブベイトを使う場合は、ライブベイトに目通しして、そこからラインを取ってフックを取り付けます。他のベイトと同じように、餌を呑み込ませるのに都合がいいように、餌の魚とフックの間は、2センチ程度の間隔をあけます。(以下の写真参照)

リギングを終えたら、いよいよ、餌を海に流し、ライン、リールのセッティングを行います。
セッティングする際のキーポイントは、カジキが餌にバイトした際、如何に違和感なく、餌を呑み込ませるようにできるか、です。その辺りの工夫を説明しましょう。
●ドロップバック
「泳がせ釣り」の場合、餌に魚がバイトした際、フリースプールにしてラインを出して、十分魚が餌を呑み込んだと思われる頃合いを見計らってロッドを合わせます。
トローリングの場合も同様です。但し、トローリングの場合、常に太い竿と大きなリールを抱えて、カジキがバイトしてくるのを待つわけにはいきません。 そこで、「ドロップバック」といって、リールから、約30メートル程度、ラインを垂らし、垂らしたラインは、ボートの後ろ、水面上に流し、別の一端を、アウトリガーのリリースクリップに止めておきます。
その様子が、こちら。
手順は、以下の通りです。
・餌を投入して、ある程度ラインを出したら、その一端をアウトリガーのリリースクリップに止める。
・ラインを止めたリリースクリップをアウトリガーの適当な高さまで揚げる。
・リールからリリースクリップまでの間のラインを、リールから30メートル程引き出して、海に流す。
・リールのドラグをセットする。
リールのドラグは、カジキがバイトして、ラインが一気に引き出されてもバックラッシュしない程度の最低限のドラグに設定します。
これで、セッティングは全て終了です。
あとは、カジキのバイトを待つだけです。
【つづく】
さて、今度はリギング(仕掛け作り)です。
餌とフックを使ってリギング(仕掛け作り)をするわけですが、カジキのトローリングに使う餌は、デッドベイト(死んだ魚を使うもの)とライブベイト(文字通りの”生餌”)に分けられます。
(※ハワイや日本でブルーマーリンをターゲットにする場合は、主にルアーを使います。ここでは、このルアーを使ったトローリングの話ではありません。釣り方が全く異なります。)
まず、デッドベイトの説明をしましょう。
●デッドベイトの種類とリギング(仕掛け作り)
通常、ロッドは各舷側に1本づつ、計2本のロッドをセットします。稀に、フライングデッキの中央部にアウトリガーを1本立てて、それにラインを取って、両舷にセットしたロッドの中央に流す、計3本のロッドを使用するやり方もあります。3本目のロッドは、ファイティングチェアーの脇にあるロッドホルダーにセットします。ロッドを何本使うかは、キャプテン、アングラー次第です。
全て、同じタイプの餌を使うわけではありません。カジキがどのタイプに興味を示すかは、カジキ次第です。いくつかのタイプ、サイズを使って、バリエーションを持たせます。
デッドベイトのリギングの方法は、スキッピングとスイミングの2つがあります。
・スキッピングベイト
これは、カツオ、マグロ、サワラなどの比較的サイズの大きい魚を、水面を逃げ惑う魚に似せて、水面をスキップさせながら曳きます。アウトリガーの高い位置にラインを取って、水面に浮いている餌を斜め上の方向に曳くことになります。(以下の写真参照)

・スイミングベイト
クイーンフィッシュなど、比較的扁平な魚を使います。重りを魚の喉(鰓の下部)に仕込んで、重心を低い位置に置いて、頭頂部から吊り上げるような位置にラインをセットすれば、水中で、ボディをくねらせながら泳がせることができます。(以下の写真参照)

上の2つの写真を比べれば、フックを取り付けるラインのポジションの違いがよく判ります。スキッピングは、ベイトのボディーの先端部にフックを取り付けます。スイミングは、ベイトの頭頂部にフックを仕掛けます。それぞれ別のポジションからベイトを曳くことになりますから、曳いた時の泳ぎ方に違いが出てきます。
スキッピングベイトには、”食い気”のある大型のマーリンがアタックしやすく、スイミングベイトは、”食い気”のないマーリンを誘いやすと言われますが、実際に釣りをしていても、この通説は当たっているように思います。
●ライブベイトのリギング(仕掛け作り)
ライブベイトを使う場合は、ライブベイトに目通しして、そこからラインを取ってフックを取り付けます。他のベイトと同じように、餌を呑み込ませるのに都合がいいように、餌の魚とフックの間は、2センチ程度の間隔をあけます。(以下の写真参照)

リギングを終えたら、いよいよ、餌を海に流し、ライン、リールのセッティングを行います。
セッティングする際のキーポイントは、カジキが餌にバイトした際、如何に違和感なく、餌を呑み込ませるようにできるか、です。その辺りの工夫を説明しましょう。
●ドロップバック
「泳がせ釣り」の場合、餌に魚がバイトした際、フリースプールにしてラインを出して、十分魚が餌を呑み込んだと思われる頃合いを見計らってロッドを合わせます。
トローリングの場合も同様です。但し、トローリングの場合、常に太い竿と大きなリールを抱えて、カジキがバイトしてくるのを待つわけにはいきません。 そこで、「ドロップバック」といって、リールから、約30メートル程度、ラインを垂らし、垂らしたラインは、ボートの後ろ、水面上に流し、別の一端を、アウトリガーのリリースクリップに止めておきます。
その様子が、こちら。
手順は、以下の通りです。
・餌を投入して、ある程度ラインを出したら、その一端をアウトリガーのリリースクリップに止める。
・ラインを止めたリリースクリップをアウトリガーの適当な高さまで揚げる。
・リールからリリースクリップまでの間のラインを、リールから30メートル程引き出して、海に流す。
・リールのドラグをセットする。
リールのドラグは、カジキがバイトして、ラインが一気に引き出されてもバックラッシュしない程度の最低限のドラグに設定します。
これで、セッティングは全て終了です。
あとは、カジキのバイトを待つだけです。
【つづく】