パプアニューギニア釣行 2009年8月 -その6-
2009年09月06日 公開

今回の釣行で、我々をサポートしてくれたスタッフです。
今回の釣行では、オーガナイザー兼フィッシングガイドのジェイソンが「俺、川の上流にパプアンバスを釣りに友達と出かけてくるから、その間、みんなの面倒を見てちょうだい。」といい残して、さっさと2泊3日の釣行に出かけてしまったので、私がこのスタッフをコントロールする羽目に。
毎朝、5時に起きて、寝ているスタッフをたたき起こし、発電機をスタートさせるところから始めなければならなかったのですが、その分、彼らの中に入り込めて、結構楽しみながらロッジでの1週間を過ごせました。
実際に我々と一緒に釣りに出かけるガイドの面々は、経験豊富なガイドもいれば、我々自身でボートを操船した方がいいようなガイドもいます。実際、釣りの経験など殆どなく、釣りに関する知識を何も持ち合わせていないローカルの人たちです。期待する方が無理。
参加する方は、自分で、彼らをコントロールするつもりで、参加してください。その日の釣りの組み立ては、ヘッドガイドのジェイソンがやりますが、現場でのボートの操船は、こちらからの指示が必要です。
今回のメンバーは、ごらんの面々です。

チャールズ 照れ屋で寡黙な性格なようですが、そのガイド振りは、ガイドメンバーの中ではトップクラスです。細かく支持をしなくても、思ったところにボートを操船してくれますし、潮に合わせて、1日の行程を組み立てることができる唯一のガイドのように思います。

ガブリエル なんでも、この川の上流の金が取れる村の出身とかで、金堀りも時々やってるようです。「オラの村じゃあ、10歳くらいの子供から、ジジイまで、金を掘って暮らしてる。2週間も砂金を掘れば、すぐにキャッシュが手に入るからな。お前も、村まで来れば、金、掘らせてやるぞ。」なんて言われましたが、本人、あまり金を持っているような様子でもなかったので、丁寧に断っておきました。

ジョン バラマンディーを釣った村の村長の息子です。言うなれば、お坊ちゃん? 釣った魚の写真を撮ってリリースしようとしたときに、かなり悲しそうな顔をしていたので、てっきり「そんな魚をいじめないで、さっさとリリースしろよ!」的な表情かと思ったのですが、2日間、一緒に釣りをして「せっかく釣った魚をなんで逃がすんだよ!!」的な表情だったことが判明。こっちが魚をリリースしようとすると、「そんなサイズの魚は、そこらじゅうにウジャウジャいるのに、なんでリリースなんかするんだよ。」なんて言って、ほんとうに悲しそうな顔をしてリリースする魚を見てました。

ブリ 彼は、昨年、私が130センチバラマンディーを釣ったときのガイドです。フッキングして130センチバラマンディーと格闘しているときに、船外機のプロペラが邪魔になり、「船外機を上げて!!」と叫んだら、何を思ったか、船外機をスタートさせ移動しようとした迷ガイドです。今年も、殆どやる気なし。ボートの上で寝込んでいたので、耳元で「FISH!!」と叫んだら、飛び起きて、あたふたしてたのには笑いました。

トニー 初めて一緒に出かけました。我々が入る2週間前に、8人のアメリカ人グループと一緒に釣りをしたらしいのですが、「アメリカ人は最低だ。釣りなんかしないで、マリファナ吸って、セックスの話しかしない。その点、日本人は、一生懸命、釣りをしてて、オレは、お前らみたいなのが好きだ。」といってました。ま、ある意味、釣りばかりしている日本人よりも、マリファナ吸ってセックスの話ししかしないアメリカ人の方が、リゾートライフを満喫しているような気もしないでもないですが。
ちなみに、写真の口が赤いのは、生の魚にかじりついていたからです。(ウソ。ビートルナッツのせいです。南方系の人たちの噛み煙草のようなものです。)

ジョン どのボートにもエレキモーターなどなく、エレキモーターが必要な場面では、ガイドたちは、パドルでボートを操って、ポイントを移動してくれます。一緒に出かけたとき、彼のボートにパドルがなく、その代わりに、ランディング用のネットをパドル代わりに使ってました。さすが子供の頃からカヌーで鍛えてるだけあって、そのネットさばき(?)の上手いこと。

トニー 初めて一緒に出かけました。釣りのガイドとしての経験がまだ殆どないようで、かなり苦戦してました。

エマヌエル シェフとして、ポートモレスビーから同行してくれました。普段はポートモレスビーのホリデイインでシェフとして腕を振るっているようです。若い頃、ダーウィンに滞在して、シェフの資格を取ったということで、多分、ニューギニアの中では、恵まれた家系の出身だと思います。用意してくれた料理は、さすがに美味かったですよ。我々が食事中も、アレ食え、コレ食え、もっと食え攻撃で、ほんといい人でした。

トニー このフィッシングロッジのジェネラルマネージャー的な存在です。彼もポートモレスビーからの遠征メンバーの一人です。我々と、ローカルの間に入って、我々のリクエストを、細かく指示して、我々の滞在を快適なものにしてくれました。寡黙で温厚。ローカルにも慕われてるようでした。

ジェームズ トニーの下で働くサブマネージャー。やはりポートモレスビーからの遠征組です。ボートの配船は彼が行っていましたが、いつも我々の意向を確認して、事前に段度ってくれていました。

アルバート ローカルの青年ですが、ロッジの客室係です。釣りから帰ったときは、いつも部屋が綺麗に片付いていて、ランドリーサービスの手配もしてくれます。夜は夜で、ローカルのために、野外映画鑑賞会の会場設営をしたり、ほんと、よく働く青年でした。
今まで、釣りといえば、せいぜい50センチくらいの魚を相手に、それもキャッチ&イートでの釣りしかしたことがなく、そんな彼らが、カラフルなルアーで満載のタックルボックスやゴツいリールを持った、我々アングラーを相手にガイドするわけですから、なかなか完璧には行きません。
まして、魚をリリースするなんて、彼らの思考の範囲外です。
ま、そんな彼らですが、(上手い、下手は別にして)ホスピタリティー溢れるガイド振りを見せてくれますし、ボートの上で、世間話なんかをすると、彼らの生活ぶりが垣間見えて、それはそれで、結構、楽しかったりするものです。
今回の釣行は、9月発売の「シーバスマガジン」に掲載予定です。詳細は、そちらで。