ブッシュマン
2009年08月20日 公開

ブッシュマン。
オーストラリアで市販されている虫除けの中では、最も強力な虫除けです。
虫除けの主成分のデートの含有量は、なんと80%。ラベルにも 「 80% DEET 」 としっかり明記されています。
日本では、最高12%までしかないそうで、その強力振りがうかがえます。
裏書には、「目や口につけないこと。」と書いてあり、それは当然として、「プラスチック製品、ビニール製品にもつけないこと。」と書いてあります。
このデーツ、プラスチック製品を溶かしてしまうようで、ローカルのフィッシングガイドなんかも、「これを塗ったら、そのままラインを触るな、必ず手を洗え。」なんて、真顔で言ってます。
このブッシュマン、1年前に、パプアンバスを釣りにニューギニアに出かけるときに購入したのですが、まだ1度も使ってません。
基本的に、体がべとつくのが嫌いなタチなので、日焼け止めや虫除けを塗りたくないのもあるのですが、この 「 80% DEET 」 という表示が、なんとなく怖くて、使うのを躊躇してしまってます。
ケアンズ辺りのサンドフライは、刺されると痒くはなるものの、体が慣れてしまったのか、30分もすれば痒みが収まるので、基本的に虫除けは殆ど使いません。
去年、パプアンバスを釣りに出かけたニューブリテン島では、川の河口で、サンドフライの猛攻に遭いました。
その時も、ガイドに「サンドフライだよ。」って言われたので、あまり気にせず釣りを続けていたのですが、あまりに数が多いので、刺された場所を手で叩いてみると、サンドフライの死骸が粒のように手に感じられました。
ケアンズ辺りのサンドフライは、体長が1ミリ程度で、サンドフライを叩き潰しても、それ自体の感触は全くないのが普通なので、その得体の知れない、ニューギニア産のサンドフライの死骸の粒を手にとって、指先に載せてみると、オーストラリア産のサンドフライの3倍近くの大きさにびっくり。
気付いたときには既に遅く、ケアンズに戻ってからも、しばらく痒みが取れませんでした。
でも、不思議と、ニューギニアのサンドフライは、川と海の境界線の一部分にしかいないようで、海に出てしまったり、川を少しでも遡ると、あとかたもなく消えていなくなります。
ちなみに、今回、釣りに出かけるエリアでは、昨年は、サンドフライは見かけませんでした。
それと、ニューギニアに出かけるお客様から必ず聞かれるのが、「マラリア」です。
マラリアの予防としては、その感染地域に入る前から、その予防薬を飲むのが、現時点での唯一の方法です。
ただ、私は、今までニューギニアに7回ほど入国していますが、この予防薬を飲んだことがありません。
以前、私のダイビングのお客様で、熱帯病を専門的に研究されたお医者様がいらしゃったのですが、その方に確認したところ、この予防薬は、副作用が強いこと、マラリアは早期に適切な治療を受ければ、ほぼ完治すること、釣りやダイビングなどの短期滞在の場合、潜伏期から考えて、(万全の治療体制の取れる)帰国後に発病することなどから、予防薬は飲まない方がいいと言われたことがあります。
昨年滞在したフィッシングロッジのガイドは、「俺は、今まで、3回、マラリアに罹ったことがあるよ。」とケロッとした顔で言ってました。
でも、以前、ダイビングで、ニューギニア本島の沖合いにある小さな火山島に出かけたとき、そこのココナッツプランテーションの農場主の方に食事に招待されたことがあったのですが、その方、そこの農場の3代目に当たるとかで、それまで、何人かの肉親をマラリアで亡くしていて、予防薬は飲んだ方がいいと薦められたこともあります。
ま、この辺りになると、御自分で判断して頂く以外にないですね。