訂正:淡水バラマンディーについて
上の写真は、メスのバラマンディーのお腹の中の卵です。
これ、アウォンガダムで釣れたバラマンディーです。ブリスベンの釣友、ヨシ君が送ってきてくれたものです。(このときのフィッシングの様子は、ヨシ君のブログ、「 Foever young 」で確認できます。)
ダムで釣れたバラマンディーに卵???????
実は、今まで、ダムのバラマンディーが産卵しないのは、バラマンディーが性転換できないからだと思ってました。
ケアンズに来た当時、ティナルーダムのバラマンディーフィッシングの話をローカルのフィッシングガイド聞いたときに、そう教わりました。
バラマンディーは、もともとオスとして生まれ、60センチ前後でメスに性転換をし始めます。80センチ以上のサイズは、ほぼ100%メスになっています。この性転換が淡水域では行われないと聞いていたのですが。
アウォンガダムでフィッシングガイドをしているジョニーに確認したり、自分で調べたりしましたが、やはり、ダムに棲息するバラマンディーでも性転換はする、というのが真実のようです。
産卵時期になると、ダムに棲息するバラマンディーでも、メスは、こうやって、お腹に卵を抱えます。
通常、バラマンディーは川の河口域で産卵を行いますが、河口域で産卵をする理由は、彼らの卵が浮遊卵だからです。ブラックバスのように産卵床をつくって、そこに卵を産み付けるようなことはしません。
産卵後、卵は、水中に漂い始めるだけですが、この卵が漂う為に、塩水による浮力が必要になるということです。もし、淡水中で産卵すれば、卵は底に沈んでしまって、死んでしまいます。
そうすると、ダムに棲息するバラマンディーのメスのお腹の中で成長した卵巣はどうなるの?、ということですが、それは、産卵時期が過ぎると、卵巣の中の卵は、体内に栄養分として吸収されて、消滅してしまいます。
バラマンディーの産卵時期は、雨季に当たりますが、雨季の増水で、増水した水と一緒にバラマンディーがダムを乗り越えることが出来れば、そのバラマンディーは川の河口を目指し、そこで産卵することができます。
レクリエーション用にバラマンディーをダムに放流しているのは、ロックハンプトンやバンダバーグ辺りの中部クィーンズランドのダムが多いのですが、いずれも、もともとその下流域にバラマンディーが棲息する川のダムに限られ、もし、バラマンディーがダムから川に泳ぎ出ることがあっても、その生態系を崩すことがないように配慮しています。
ヨシ君、写真、ありがとうございました。